初体験(初めての性行為)の年齢が近年、早くなっている傾向にあります。これは相模ゴム工業株式会社が実施したWEBアンケートの結果から分かっていることです。
さらに言えば2018年に実施されたニッポンのセックス2018年版においては、20代の初体験の平均年齢が男女ともに10代となりました。今後これよりも低年齢化が進むのかは分かりませんが、初体験が若年化しているのは間違いありません。
これに対して大人は「けしからん」「良くないことだ」と考え、性情報を規制することを考えてはいけません。一方で少年少女たちは正しい性知識を身につけていくことが大切です。
今回は初体験が若年化することに問題はない理由をお話していきます。
初体験年齢が若年化することは問題ない
結論から先に言えば、初体験が若年化することは問題ありません。ただし正しい性知識を持っていることと、性交相手に問題がないという前提条件があって、この答えにたどり着きます。
正しい性知識とは
正しい性知識として知っておくべきことは、正しい避妊方法を知ることです。望まない妊娠は男女ともに不幸になります。避妊具を用いるのは当然ですが、正しく避妊具を使えないと意味がありません。
例えば射精をする直前にコンドームを着ければ妊娠しないと思っている人がいます。これはコンドームを着けずに挿入をして、膣内で射精するために後からコンドームを着けるということ。射精する前にも出ているカウパー腺液(我慢汁)にも精子が含まれていることは知っていればこのようなことはしないでしょう。厳密に言えば、カウパー腺液自体には精子は含まれていません。しかし、射精前の精子が稀に排出されることがあるため妊娠の可能性があるのです。
したがって、いわゆる膣外射精は確実な避妊にはなりません。妊娠確率が低いなら問題ないと考えるのは自由ですが、妊娠の可能性があることは事実。妊娠して困るのは当事者たちです。この事実を受け止め、確実な避妊をするためには、挿入する前にコンドームを使用する必要があると理解しておきましょう。
また他にオギノ式避妊法と呼ばれる方法もあります。元来これは避妊ではなく、不妊治療(妊娠するための治療)でタイミングを計るために用いられていました。月経予定日から、排卵日を推測する方法です。排卵予定日の前後数日間は性行をしない方法ですが、月経や排卵日は体調によって変わります。そのため、このオギノ式避妊法では確実な避妊はできません。
膣外射精やオギノ式避妊法以外にも、コーラやビデで膣内を洗うといった方法(洗浄法)や、射精後に女性が飛び跳ねてジャンプするといった全くもって非科学的な方法が有効な避妊手段としてウワサされています。ある程度の年齢に達した大人なら、少し考えれば嘘だと分かるでしょう。しかし、性知識の乏しい少年少女たちはこんな話でも信じてしまう可能性があるのです。
『その程度の知恵しか持ち合わせていないなら、セックスなんてするな!』
と言いたくなる大人が出てくるのは当然。それでもやはり人間の本能のひとつですから、どうしてもその年頃になれば興味が出てきます。
大人や親はそういった子たちに対して情報を与えないのではなく、正しい知識を与えていくように心がけなければいけません。日本では性についてタブー視されがちなので、いきなりこのような話をするのは難しいでしょう。そこで最初は好きな子はいるのか、交際している相手はどんな人なのかといった話から始めていくといいです。
早い子では小学校高学年ぐらいから性に興味を持ち始めます。特に女の子は男の子よりも早い段階で性に興味を持ち始める傾向があるので、早めの性教育が必要です。小学生には早すぎると思わず、性について話し合う時間を設けるようにしましょう。また性について尋ねられたときに一方的に叱りつけて黙らせるようなことはしないでくださいね。せっかくの機会ですから、しっかりと子どもと向き合ってください。
性行の相手について
女性が初体験の相手と出会ったきっかけはほとんどが学校でした。しかし、現在ではSNSでの出会いも増加傾向にあります。SNSで知り合って交際して性行為にまで発展するのは問題ないでしょう。問題なのは相手のことを何も知らずに性行為に発展してしまうこと。
これはいわゆるパパ活(援助交際)もそうですし、騙されて一方的に同意なく性行為に持ち込まれてしまう場合もあります。これで妊娠してしまったら、相手の詳細を何も知らずに妊娠してしまうことになりかねません。警察に被害届として提出すれば、相手が分かるかも知れません。
しかし、もし相手に結婚する意思がなく子どもを一緒に育てていくつもりがないとなれば、中絶することも考えなければいけません。中絶するとなると女性の身体と心に大きな傷が残ります。このような危険を冒してまで会うことはないと、少女たちには教えていかなければならないでしょう。
またSNSの出会いで、もし18歳以下の女子が成人男性と会ってしまうとそれだけでも犯罪とされてしまうことがあります。具体的には下記の法律や条令によって処分される可能性があるのです。
- 未成年者略取・誘拐
- 青少年保護育成条例違反
- 強制わいせつ(女子が12歳以下の場合)
もし純粋な恋愛関係であったとしても親権者の同意がなければ、犯罪として扱われてしまいます。18歳以下の女子が成人の男性と出会うと、相手の男性を犯罪者にしてしまうことになりかねません。ただし、18歳以下同士であれば処罰の対象になりません。
相手に迷惑をかけたくないと思うなら、18歳以下の少女はSNSで出会うのはやめましょう。どうしても出会いたいなら、出会うとしても、2人きりになるような状況にならないように気をつける必要があります。車での移動も危険です。性行為を望むなら相手のことを十分に知ってからにしてください。これはSNSでの出会いに限らず、ナンパなどでの出会いも同じです。
もし、何かあったときに所在が分からなくなってしまうような男性には気をつけましょう。
正しい性知識を教えていくことが重要
初体験の年齢が若年化していくことに対してネガティヴなイメージを持っているのは大人のほうです。当事者である少年少女たちはそれが悪いことだとは感じていません。むしろ初体験が遅いと恥ずかしいとさえ思っています。
性行為を禁止するのではなく、正しい知識を与えていくことが大人の役目です。避妊の大切さや性病の知識、妊娠のリスクや今後の人生にどれだけの影響を与えるのかをしっかりと教えていくことが大人の役目と言えるでしょう。
恋愛に対して奥手になっていると言われる現代の若者以下の子どもたちでさえも、性に対しての感心はあります。むしろ情報化社会になったことで、性知識は手軽に手に入るようになりました。そのため性に対しての間違った知識を身につけてしまう可能性が出てきたのです。
さらに言えば、SNSの普及で出会いの機会も増えました。SNSが普及する前は学校での出会い程度しかありませんでしたが、今はさまざまな地域と世代の人たちとやりとりが可能です。そのため昔よりも出会いの機会が増えています。このようなSNSを利用した出会いの危険性についても大人が指導していく必要があります。
一概に性情報を禁止するのではなく、正しい知識を教えていくことが大人の役目です。大人は初体験年齢が若年化していくことに対して怒りを覚えるのではなく、性との向き合い方を若者や子どもたちと一緒に考える時代になっている事実を受け止めましょう。
当事者の若年層と言われる少年少女たちは正しい性知識を学んでいくこと。ひとつの情報源に頼るのではなく、複数のメディアなどから学ぶようにしましょうね。
○この記事を書いた人
KYOKO
処女卒業を機に人生が好転したと思っている人。現在はライターなどをしつつ、独身を謳歌中。処女を捨てて大人の女になるというこのサイトのコンセプトに惹かれて記事を書いている。詳細なプロフィールはこちら⇒ライタープロフィール